HPE ProLiant ML30 Gen9の内部のようすを撮影しました。
HPE ProLiant ML30 Gen9サーバー シリーズ
https://www.hpe.com/jp/ja/product-catalog/servers/proliant-servers/pip.hpe-proliant-ml30-gen9-server.1008556812.html
仕様などは上記を参照してください。
箱は以下のような感じです。

サーバー本体の大きさが幅17.5 x 奥行き47.6 x 高さ36.9cmなので、箱の大きさは本体の三辺をそれぞれ1.5倍にした感じです。重さは本体が15.4kgなので、20kgほどでしょうか。

箱には上の写真のように内容物が書かれています。
- HPE ML30 Gen9 NHP 4LFF CTO Svr
これはサーバー本体す。NHPはNot Hot Plug、LFFはLarge Form Factorで3.5インチドライブなのでNHP 4LFFで稼働中に交換できない3.5インチ HDDが4つ入るマウンタがあるという意味です。CTOはConfigure To Orderで構成を選んで注文するという意味です。SvrはServerでしょうか。
- HP 400W CS Gold Ht Plg Pwr Supply Kit
これは電源で、出力が400Wです。CSはCommon Slotの意味で、HPE(HP Enterprise)のサーバーで共通のものという意味のようです。
HP共有スロットパワーサプライ
http://h50146.www5.hpe.com/products/servers/proliant/options/power_supplier/
Goldは電源効率の割合を示しています。
これからの電源ユニットのトレンド「80PLUS認証電源」とはなにか?
http://ascii.jp/elem/000/000/432/432066/
Ht PlgはHot Plugで稼働時に交換可能という意味です。PwrはPowerです。
- HPE ML30 Gen9 4U RPS Enablement kit
RPSはRedundant Power Supplyで、電源を二重化するためのキットです。
- HP iLO Adv 1-Svr incl 1yr TSnU SW
iLO(Integrated Lights-Out)はHPの遠隔監視用システムです。AdvはAdvancedでコンソール画面を遠隔から操作する機能などが含まれています。
HP Integrated Lights-Out 4 (iLO 4)
http://h50146.www5.hpe.com/products/servers/proliant/essentials/ilo4/mo.html
1-Svrはこのサーバー用の、 incl 1yr TSnU SWはincluding 1yr 24x7 Technical Support and Updates Softwareという意味です。
- HPE 4GB 1Rx8 PC4-2133P-E-15 STND Kit
4GB=4GBの容量、1R=Rankが1、x8=8個のチップで構成、PC4=DDR4、2133=転送レートが2133MHz、E=ECC付きの意味です。Rankは以下のような意味です。
DDRメモリ入門
http://jp.tek.com/dl/54Z-21473-1.pdf
ランクとは、DIMMにおいて64ビット・データまたはECC付きで
72ビット・データをサポートする、メモリ・デバイス・グループ
数をさします。ランク2では、1枚のDIMM上に2つのメモリ・デ
バイス・グループが存在します。
1つのDIMMあたりのランク数と、メモリコントローラーがサポートするランク数を増やすことができれば、システムに搭載できるメモリを増やすことができます。
DDR3がもたらす真のメリット (2/2)
http://ednjapan.com/edn/articles/0909/01/news146_2.html
- HPE ML30 Gen9 E3-1230v5 FIO Kit
CPUがXeon E3-1230v5がFIO(Factory Installation Option=生産時の構成オプション)で組み込まれているという意味です。
箱を開けてみましょう。
電源ケーブルが見えます。電源ケーブルが入ってる袋の中には次の2つの紙が入っていました。1つは、iLOのライセンスコードです。

もう1つは、電源ケーブルを固定するクリップとそのの止め方の説明です。

次は本体です。

15Kgほどあるので、箱を立ててから本体を滑らせて取り出しました。

取り出したら横にします。

緩衝材を外します。

ビニール袋を外したところです。

前面には電源スイッチや4つのUSBポート、光学ドライブを収納する2つのベイなどがあります。また側面のパネルには鍵穴があり、これを開けるには鍵が必要です。

後ろ側からの写真です。側面のパネルを開けるための鍵はファンのあたりにぶら下げられています。

左側には電源(1つだけ取り付けられています)、中央にはファン、その下には、VGA×1、USB×4、Ethernet×2のポートがあります。右側にはPCI Expressスロット×4があります。
鍵を使うと 以下のように側面のパネルを開けることができます。

側面のパネルの裏側にハードウェア構成やメモリ増設時の注意などについての説明があります。

左上の図によれば、9番のポートはUSBコネクタになっていて、 たとえばUSBメモリを挿して、ここらから起動するようにもできます。
内部は以下のようになっています。

右上の青いパネルの下には光学ドライブなどのためのベイが、その下にはハードディスクドライブのベイがあります。左上は電源、その下は冷却のための空気がCPUや拡張カードにうまく流れるようにするための透明のプラスチックパネルで覆われています。左中央にはCPUの冷却フィンが、その下には拡張カードを取り付けるためのPCI Expressスロットがあります。
以下は、前面パネルを外したところです。

右側は光学ドライブのスロット、その左はUSBポートなどが、中央はハードディスクのベイがあります。左上には光学ドライブをベイに取り付けるための黒いネジがあります。
ハードディスクのベイは、その四隅のネジを外せば取り出せます。
光学ドライブのベイにあるブランクパネルを外すと以下のようになっています。

本来は2つのドライブを取り付けることができるのですが、このサーバーでは電源を冗長化できる構成にしたため、そのための機構がはみ出してきていて、取り付けることができるドライブは1つだけになっています。
電源をみてみましょう。

黒い取っ手がついて部分が電源です。その左横はブランクパネルネルになっています。

ブランクパネルを取り除くと中は空洞になっていて、ここにもう1つ、電源を入れることができます。2つ入れておくことで冗長化でき、電源が1つ壊れても、稼働中に壊れた方を入れ替えることができます。
内部を見てみましょう。冷却用の空気を整流するための透明のプラスチックパネルを取り除きます。

中央にCPUの冷却フィンがあります。

CPUの上部には4つ、メモリスロットがあります。

左側にはハードディスクドライブ用のSATAケーブルがあります。PCI Expressの拡張スロットは上から×16、×4、x4、x8の構成です。
よく整理された筐体だと感じます。